健康・ヘルスケア
2018.5.9

女医に訊く#12|婚活で「運命の人」に出会うために必要なことって?

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心のどこかで“運命の人”の出現を待ち望んでいる女性、実は少なくないそうです。前回その心の裏側には“これまでがんばってきた自分にふさわしい男性と結ばれたい”という思いがあることをお伝えしました。実際に運命の人との出会いは訪れるのでしょうか?出会いのために必要なこととは?心療内科医の牧野真理子先生に、生活の中で実践できるアドバイスをいただきました。

「出会いがない」それなら出会いのための行動を起こそう

「出会いがないと嘆いているだけでは、何も始まりません。もし本当に出会いを望むなら、まずは“実際に行動を起こしてみること”をおすすめします。最初の一歩としては、男性と直接コミュニケーションできる場所に足を運ぶことです。身近な人に会食の機会をセッティングしてもらうとか、お互いの身元がきちんと分かるような婚活の場でも良いでしょう。そういう場所が苦手な人は、趣味のサークルに参加してみるのもひとつの手です」(牧野先生)

趣味のサークルの場合、共通の話題を見つけやすく、男性と会話しやすい点がポイントです。後ほど詳しく述べますが“直接会話を交わすこと”によって、相手の人となりはもちろん、自身の価値観を改めて知るきっかけにもなるそう。

休日は家でゴロゴロしていたり、SNSでのコミュニケーションで完結するのは、確かに楽な過ごし方ではありますが、そのままでは残念ながら時間が過ぎ去っていくだけ。“がんばり屋”の日本女性だからこそ、実際の行動にエネルギーを向けてみましょう。

婚活50回にお見合い100回その先にあった結末は…?

実際に行動を起こすのはエネルギーが必要ですが、そのぶん経験値を得られます。

「ある患者さんに“婚活をしてみようと思うんですが、どう思いますか?”と聞かれたことがあるんですね。私は“いいんじゃない?やってみれば?”と答えました。その方はまず結婚相談所のようなところに登録されました」(牧野先生)

最初の頃はなかなか自分に合う人とは出会えず、牧野先生とのカウンセリングでもうまくいかない話しが多かったといいます。それでも男性と会う機会を重ね、なんと50回ほどお見合いを繰り返したそう。

「実は私の叔母も、その上をいく100回のお見合いをしていました。当時の結婚はお見合いが一般的だったとはいえ、なかなかの数ですよね。週末になると、毎週のように叔母が着物姿で外出していったことを覚えています」(牧野先生)

婚活のお見合い50回、そして正式なお見合い100回とは驚きですが、いったいその結末はどうなったのでしょうか。牧野先生曰く「2人とも最終的にご縁があって、めでたくゴールインしました」とのこと。それって、何度もお見合いを重ね、ついに“運命の人”に出会ったということでしょうか!?

自分にとっての「運命の人」の条件を見極めよう

婚活を50回重ねた女性の場合、「実際に男性と会って話を重ねるうちに“自分に合うのはこういう人かもしれない”という“現実的な条件”が見えてきたんですね」と、牧野先生。

「たとえば食事の好みひとつや、家族との関わり方ひとつにいえますが、話しているうちに、“自分には合わないな”とか“ここの価値観はゆずれないな”という発見があるでしょう。男性との会話を通して、自分の価値観に改めて気づくんです。その結果自分の伴侶としての現実的な条件が分かってくるんですね」(牧野先生)

“がんばった自分にふさわしい”という視点で考えると、収入や肩書も重要ですが、長く一緒にいるなら、“自分にとってゆずれない条件”のほうが大切になるはず。家族との関わり方や、身の回りのことを自分でできるかなど、“自分にとっての運命の人の条件”に気づくことによって、ゴールへと結びつく女性は多いそうです。

「100回お見合いをした私の叔母はいわゆる“いいところの娘”で、釣書の上での条件では申し分ない男性が沢山いました。その中で、最終的には、当時そう裕福でもなかった学者の卵だった男性と結ばれました。周囲は驚きましたし、両親も反対したようですが、自分に合う運命の人だったのでしょうね」(牧野先生)

 SNS ではなくリアルなコミュニケーションの場を

運命の人と出会うためには、“自身の相手に求める条件をきちんと知ること”。そのためには直接“男性とコミュニケーションする機会を重ねること”が大切です。「SNSなどネットの世界ではなく、実際に会って会話をするコミュニケーションが望ましいですね」と、牧野先生。なぜなら、ネット上では自身のキャラクターを偽ることも可能ですし、表情や仕草などから本音を探ることもできません。また、ネットの場ではコミュニケーションの方向性が一方向になりやすく、気が乗らない場合は、一方的にシャットダウンすることも可能だからです。

情緒不安定の回(後編)でもお話ししたとおり、目の前で相手の表情を見ながら会話すると、学びと発見があるはずです。“こんな風に言うと相手は驚くんだ”とか“こういう言葉だと理解してもらえるんだ”と、身をもって経験すること。それは自身の考え方や言動のクセを知ったり、相手に理解してもらうコミュニケーションを学ぶことにつながります」(牧野先生)

そしてその経験こそが、“自分にとっての運命の人”と縁を育むステップにほかなりません。「出会いがない」と言う前に、仮にあなたの理想と違っていても、まずは男性と会話する機会を増やしてみて。最初はうまくいかなくても、学びの機会が重なることで“あなただけの運命の人”と縁が生まれるかもしれません。

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心身医療内科専門医
牧野真理子先生
牧野クリニック 心療内科 診療部長。医学博士。心身医療内科専門医。優秀臨床専門医。北里大学医学部、メルボルン大学医学部大学院卒業。働く女性たちのメンタルヘルス事情に通じ、摂食障害やうつ病の治療に取り組む。患者自身が悩みの解決法を見つけられるよう、親身なカウンセリングでサポートしている。
■牧野クリニック 

文/宇野ナミコ 撮影/藤岡雅樹(小学館)

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